英検合格・・・かな?
1月下旬に中学生の生徒が英検3級を受験しました。英検用の問題集もやらず、英検対策も何もやらずに受験。もともと本人が英検に関心なかったんですよ。でも学校の友達がみんな受けるからちょっと受けてみる気になったのだそうです。私としても特別な準備を何もせずどれだけできるか多少関心を持って成り行きを見守っていました。
受験後のレッスン初日、問題を見てあげようとするとしり込みします。お母さん曰く、「予想以上にできなかったらしい。」 あまり合否を気にしていなかったはずですが、それでもがっかりしていたようです。私は出題内容を知りたかったので「とりあえず採点してみようよ」とうながして採点集計をしてみました。
前半部分(リスニングでない部分)の正解率が75%。可もなく不可もなくです。後半部分(リスニング)は音声がないのでチェックできませんでしたが、本人曰く悪くても80%以上は絶対取れているとのことなのでそれを信じれば全正答率は78%強という結果になりました。
ここでおもしろい一幕がありました。生徒も私も英検の合格ラインを知らなかったのです。その子に「どれぐらい合ってればいいの?」と尋ねたら目をばちくりさせて「知りません。」 「え~っ!普通、受験するときは合格ラインぐらい調べとくものだろう?!」 「・・・まあそうなんでしょうけど・・・」 本当の話です。教師も教師なら生徒も生徒です。幸いその子のお父さんが買っておいてくれた英検3級問題集があったのでそれを引っ張り出して英検3級の試験概要に目を通しました。「60%ぐらいだって。じゃあ受かってるじゃん。」 「そうなんですか!」 あれだけ英検から話題を逸らそうとしていた子が「受かってる」の一言を聞いてしばらく小躍りしていました。そりゃ落ちるより受かるほうがずっとうれしいですものね。
全問を調べてわかったのですが、その子は英検3級用の学習をまったくと言っていいほどしていなかったので試験頻出単語をあまり知らなかったのです。ちょこちょこそういう単語にぶつかってボディーブローのようにストレスを溜めてしまったので必要以上に「できなかった」と感じてしまったようでした。確かに誤答した問題のほとんどは問題文中の単語または熟語を知っているか否かで結果が左右されがちな問題でした。
私は単語を知らないがために間違えた場合はあまり問題視しません。会話では単語を知らないことより知らない単語を知っている単語で言い換えるリカバリー能力が大切ですから。それに、単語は必要であれば覚えればいいだけのことですからね。(とはいえ英検3級レベルの単語はみなとても重要な基本単語・熟語ですから知らなくていいわけではありませんが) それより英語の骨格本体におけるミスを重視します。これは英語を話す際にセンテンス組立の背骨になる大切な部分。単語を覚えるのとは違い、会話で柔軟に使いまわせるようになるには相当の時間と練習量が必要になる部分です。今回の試験でも、以前学習した内容でしっかり身につけておけば簡単に正答できたのにうろ覚えだったため間違えた問題が2問ほどありました。これについては「これは間違えたら絶対にダメ」と釘をさしておきました。
生徒が試験に受かったのはうれしいですが、試験用の勉強をまったくしていなかったのに十分合格点を取れたことも教える側としてはうれしいことでした。それと、実はこの子は中学1~2年で学習する全カリキュラムをまだ終えていなかったのです。具体的に言えば、不定詞、比較級・最上級、現在完了、受動態などを十分にやり込んでいませんでした。それでも中学卒業レベルと言われる英検3級一次試験に合格(たぶん合格)できたのは中学1年~中学2年途中までの基礎部分を会話で使えるレベルまでみっちりやりこんでいたからです。土台の中の土台だけでも、多少英単語を知らなくても会話トレーニング中心の学習で英検3級は受かるのです。
このことを多くの方に知っていただけたらと思います。そうしたらあまり苦痛を感じずに英語を話せる日本人がもっと増えると思うのですけどね


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