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2007年8月26日 (日)

rightとcorrect

「正しい」を意味する代表な英単語に rightcorrect があります。 That's right. と That's correct. (それは正しい、その通り)。どちらを使えばよいのか迷う方もいることでしょう。rightcorrect は一部意味が重なっています。どちらを使ってもよいケースがよくあるということです。ただし right には correct にないニュアンスがあります。「道徳的、社会規範的に正しい」というニュアンスです。correct には「道徳的に」というニュアンスがありません。道徳という抽象的な概念より客観的かつ具体的な事柄、つまり「やり方や方法手順が正しい」「正確な(accurate=細かい部分まで正確な)」などの場合に使われます。

幅広く使えるのが right です。「道徳的に正しい」と言いたい場合は correct ではなくright。 その他の場合は rightcorrect のいずれも可能です。「客観的な正しさ、正確さ」の意味合いを出したいときに correct を使えばよいでしょう。

2007年8月 6日 (月)

the (3)

I went to the post office.(私は郵便局に行った。) ここでもいきなり「the」を使えます。(1)(2)の説明でもう理由はお分かりでしょう。一つの地区や町に郵便局はあって当たり前のものです。警察や消防署も同様の存在ですね。共通理解がある。ですから「the」で特定できるのです。ただし一つの地区や町に郵便局が2つ以上ある場合は特定できませんから、I went to one of the post offices.(私は郵便局の一つに行った。)のように言うこともあります。

ではここで応用です。いきなり I went to the supermarket. や I went to the restaurant. と言われた場合はどのように「the」を解釈しますか? スーパーもレストランも町の中に複数あるのが普通ですから どのスーパー、どのレストランなのか解釈に困ることでしょう。特定する手掛かりもなくいきなり the supermarket, the restaurant と言われたら、それは「話し手が普段行っている、または使っているお店」と解釈しましょう。いわゆる「行きつけの」ということです。聞き手にとっては馴染みがなくても話し手にとってはいつも使っている当たり前のお店なのです。ですから、「この人の行きつけのお店なんだな」と考えればよいわけです。

もちろん、話し手が単に「複数あるお店のどれか一つに行った」というニュアンスで言った場合は I went to a supermarket. や I went to a restaurant. になります。話し手の主観によるというわけです。

the (2)

人に「ドアを開けてください」と頼むときは Please open the door. と言います。いきなり「the」を使います。これはその場の状況において「どのドア」のことなのか話し手と聞き手の間に共通理解があるからです。その場にないドアを「開けてください」と頼む場合は Please open the door of the kitchen. (キッチンのドアを開けてください。)のように「キッチンの」でどのドアか特定した上で the door と言います。

次に、Please put it in the refrigerator. (それを冷蔵庫に入れてください。)を見てみましょう。ここでもいきなり「the」を使います。現代では冷蔵庫は各家庭にあって当たり前のものです。テレビや電子レンジもそうですね。世間一般的な常識として家庭にあって当たり前と考えられているものはいきなり「the」を使って特定できるのです。共通理解があるからです。では30年前ならどうでしょうか。冷蔵庫とテレビはすでに一般家庭に普及していましたから「the」で特定できました。しかし電子レンジ(microwave)はまだ十分普及しておらず、いきなり「the microwave」と言うことはできませんでした。ですから「my microwave」(私の電子レンジ)のように「the」を使わずに表現したわけです。

上の2つの例でも「the」の根底にあるのは話し手と聞き手の共通理解(共通認識)なのです。

2007年8月 2日 (木)

the (1)

「the」の意味は何でしょうか。反射的に「the=その」と訳している方が多いことでしょう。しかし、「the=その」だけでは解釈に困る場合がよくあります。数種類の「the」があるのです。「the」のもともとの意味をしっかり理解した上でその他の「the」に取り組みましょう。今回はこの「もともとの意味」について説明します。

「the」を使う際に原則的に存在するのは『話者と聞き手の間の共通理解』です。話者がいきなり Yesterday I bought the car. (昨日私は〝その〟車を買った。)と言ったら聞き手は「どの車?」と目をぱちくりさせるに違いありません。どの車のことなのか両者の間に共通理解がないからです。 Yesterday I bought a car. (昨日私は一台の車を買った。)と言った後に The car was cheap.(〝その〟車は安かった。)と言えば、聞き手は「ああ、昨日買った〝その〟車は安かったんだな。」とすんなり理解できます。『「the」は話し手と聞き手の共通理解』。この感覚をしっかり身につけましょう。共通理解があった上での「その」なんですね。

a

フレーズの中に「a」が出てきたときみなさんはどう理解しますか? 「一つの」と覚えている方がほとんどだと思います。a book = 一冊の本、 a car = 一台の車 etc.

「a」は単に「一つの」ではありません。『同じものが複数ありその中で不特定の一つ』という意味なのです。I read a book.(=私は本を読んだ。) と言ったとき、話者はどの本を読んだか、どんな本を読んだかについては言及していません。そんなことは意識にないのです。「世界中に本はたくさんあるけれど、その中の(どれでもいいから)一冊を読んだ。」と言っているのです。

これは I have a red book. (=私は赤い本を読んだ。)でも同じです。「世界中に赤い本はたくさんあるけれど、その中の(どれでもいいから)一冊を読んだ。」と言っているのです。

どんな本を読んだかではなく、とにかく「本(赤い本)を読んだ」ことを聞き手に伝えたいわけです。「a」の背景には『不特定多数』の存在があること、そして『不特定多数のうちのどれでもいいから一つ』であり『特定する意識はない』ことを覚えておきましょう。

どうでもいいことのようですが、冠詞(a、an、the)の使い分けに迷った時にこの知識が役に立ちます。